クリスマス島。ロマンチックな名前の島ですよね?
その島の写真です。
島の人口2100人!
カニの総数一億匹!
カニざんまい!!と言いたいところですが、実はこのカニとてもまずくて食べる人がいません。
非食用なんです。
だれも食べないのでカニはどんどん増えていきました。
そう、クリスマス島はカニであふれる南の島だったのです!
クリスマス島でアカガニは大行進する。
クリスマス島で大量発生するカニの名前はクリスマスアカガニ。
体調12センチほどのこのカニはクリスマス島とココス島にしか棲んでいない固有種なんです。
ふだんは島の熱帯雨林の木の根元などに穴をほって棲んでおり、落ち葉や果物や動物の死体を食べています。
そのクリスマスアカガニが大発生しています。
クリスマス島には昔はこのクリスマスアカガニを食べるネズミが棲息していました。
しかし20世紀のはじめにネズミは絶滅。
そしてクリスマスアカガニは爆発的に増えていったのです!
10~1月のウキの大潮の夜、森から出てきたカニたちは何日もかけて島を横断します。
産卵にために海に向かうのです。
ゴルフ場でも大行進。ゴルフのプレイどころではありません。
学校の教室内だっておかまいなし。
線路の上も大行進していきます。
壁だってへいちゃらです。
住民たちは慣れっこなので慌てたりはしません。
クリスマスアカガニはやがて波打ち際に到着し、浜辺や岩場を覆いつくします。
海岸ではオスが巣穴をほってメスを待ちます。
メスが来るとオスはメスに巣穴を譲って再び森へ。
メスはそこで卵を生みます。
卵が熟成した2週間ほど後に海に入って産卵したメスも再び森に帰ります。
大量の卵は3週間後くらいに子ガニになり、子ガニたちは集団で森へ大行進。
アカガニと暮らすクリスマス島の人たちの生活は?食べる?
すごい数のクリスマスアカガニですが島の人は慣れっこです。
ただ、大移動の時期になると車がカニを踏んでスリップしたり、道路がカニの死骸で汚くなったりしますから、区間によっては車両通行止めになる道もあります。
カニたちが道路へ出ないようにカニのバイパスを作るところもあります。
カニ専用の歩道橋を設置していある場所もあります。
このようにクリスマスアカガニが道路に出ないように住民たちはいろいろ考えているんですね。
このような住民の努力によってクリスマスアカガニが車にひかれることは8割以上も減ったそうです。
こんなに大量発生しているクリスマスアカガニ。
マズイのですが、一応食べられないことはないんだそうです。
昔はアカガニを食べるネズミが棲息していたそうですが絶滅してしまいました。
カニを食べる天敵がいないためその数はどんどん増えていき、今では億を超える数になっています。
食べるどころかこのカニたちは保護されていて、
故意に殺したり、捕獲したりすると、最高で5000ドルの罰金が科せられるそうですよ。
クリスマスアカガニは落ちているものはなんでも食べてくれるので、害虫なども発生しにくいという良い点もあります。
クリスマス島の住民たちはアカガニとうまく共存しているんですね。
クリスマス島ってどこ?どんなところ?
クリスマス島は冬場も雪とは無縁の南の島。
1643年のクリスマスの日にウィリアム・マイノースという東インド会社の人がこの島に到着したことが由来なんですって。
場所はここ。
↓
オーストラリア領の小さな島クリスマス島。
「クリスマス島」は世界に2つあります。
1つはキリバス共和国のクリスマス島。タコや大型のシャコを釣ることができ、ダイビングスポットがあるので海のレジャーで有名な島です。
もう1つがオーストラリア領のクリスマス島。この島がクリスマスアカガニの大移動が見られる島なんですよ。
日本に占領されたこともあるこの島の産業はリン鉱の加工と出荷でしたが、近年、クリスマスアカガニの大行進が注目されるようになってきてアカガニツアーもあるようですよ。
実際に大量のアカガニが移動している様子を見たら興奮するでしょうね!