第5話は、絵画のオークションに絡む事件ですね。絵画といえば贋作でしょうか?
そして今回、西園寺(上川隆也)は、どんな才能を発揮するのでしょうか?
では、第5話(5月18日)のあらすじと感想を紹介します。ネタバレ注意です!
執事西園寺の名推理5月18日第5話のあらすじ(ネタバレ注意)
絵画のオークション
伊集院家。百合子(八千草薫)は亡き夫・光弥(里見浩太朗)が所有していた絵をオークションに出品することにしました。
絵は東郷広明(宇崎竜童)という有名な西洋画家が描いた『セーヌ川の暁光』という風景画です。収益金は慈善事業に寄付をするように西園寺が手配しています。
百合子は庭でチューリップの手入れをしている光弥を思い出しながら、
「光弥さんがいない毎日が当たり前になっていく」
と寂しそうです。
次の日、百合子は、西園寺と慎次(浅利陽介)、美佳(岡本玲)とオークション会場に行きます。
オークションクラブの柳田(三浦浩一)が案内をします。そこに東郷もやって来ます。
「自分の絵が売り出されると聞いて来た」
とのことでした。
『セーヌ川の暁光』は光弥が東郷にお願いして描いてくれたものでした。これからの世代に役立つならと出品を決意したと東郷に伝えます。
オークションは9千万円で落札されます。
その直後、画商の篠塚雅治(大鷹明良)が
「東郷はペテンだ!」
と騒ぎ出し、会場から連れ出されます。
そして会場を出る百合子たちですが、会場に東郷の姿が見当たらなかったと、百合子が不審に思っていると、会場の裏手でビルから落ちた東郷の遺体が発見されました。
遺書から他殺を推測
刑事の丸山(佐藤二朗)や柴田(平山祐介)が現場検証をしている所へ、東郷のマネージャーの伊達響子(安藤玉恵)が東郷の遺体に走りよります。慌ててとめる丸山。響子は東郷のパートナーでもありました。
東郷はオークションの前に建物から転落したとみられ、屋上に書き置きもあり、柴田は自殺だと決めつけますが、刑事の丸山と西園寺は何かが引っかかっていました。
書き置きの紙はフランス制のB5サイズだけれども、縦の長さが短く、切り取られた跡があり、恐らく切られた所には、日付が書いてあったのではと推測します。遺書を書いたのは今ではなく、辛かったパリにいたときに書いたものではないかと西園寺は推測します。
本当のことが知りたいの
「本当のことが知りたいの」という百合子の要望を受け、西園寺は事件の真相を調べ始めます。
そして、西園寺と慎次は東郷のアトリエを訪ねます。響子の助手の庄司渉(宮川一朗太)が出迎えます。が、一癖ありそうで、左手をズボンのポケットに入れたままです。
庄司に「何しに来た」と言われ、戸惑っていると響子が現れ、響子がアトリエに案内します。部屋を見回す西園寺。そして、絵が1枚飾られていて、西園寺はその絵が気になります。
西園寺は篠塚にも話を聞きに行きます。篠塚は『セーヌの暁光』は贋作だと言います。
『セーヌの暁光』以降の作品は明らかに左利きと右利きの違いが絵に出ていると言います。
西園寺も、それは認めます。
そして、警察では、屋上には東郷の足跡も無く、フェンスに東郷の指紋も付いていなかったということで、自殺の可能性はないということになります。
『セーヌの暁光』は伊集院家に返却されました。光弥は新婚旅行の神戸の絵から始まって、20年後、40年後と、3つの絵を百合子にプレゼントしていました。40年目の絵が『セーヌの暁光』でした。百合子は『セーヌの暁光』がどうしても贋作だとは思えません。
西園寺は、また東郷のアトリエに行き、巧みに庄司の左手をズボンのポケットから出させます。庄司の左手は絵を描いていた手でした。庄司は東郷のゴーストライターでした。
西園寺は『セーヌの暁光』こそが本物だと見抜いていました。だからこそ、東郷は『セーヌの暁光』の行方を見届けようとしていたのでした。
庄司は、貧乏だったときに東郷に声をかけられ、ゴーストライターになったと言います。東郷は『セーヌの暁光』を描いた後、絵が描けなかったのです。そして、庄司が描いた贋作が高い評価を受けたのでした。
誰が東郷を殺したのか?
庄司は
「東郷には感謝してる。本気で東郷のために生きていこうと思っていた。東郷を殺していない」
と西園寺に訴えます。
それと
「事件のすぐ後に、最後に渡した絵が無くなっていた」
と西園寺に伝えます。
庄司から話を聞いた西園寺はオークション会場の控え室を調べます。そして、庄司に
「お願いしたいことがあります」
と電話をします。
そして、オークション会場に刑事たちが西園寺に呼び出されています。
再びオークションを開くことになり、東郷の最後の作品を出品することになったとのことでした。
響子が東郷の遺作を持ってやってきます。
西園寺は
「お待たせ致しました。本番前に済ませてしまいたいことがございまして」
と言って、やってきます。
西園寺は響子に
「最後の作品で間違いございませんね」
と念を押します。
「正真正銘、東郷の遺作です」
という響子に、
「どちらよりお持ちになりましたか」
と聞きます。響子は
「事務所にずっと保管してありましたけど」
と答えます。
しかし西園寺は、
「その絵は贋作です」
と言います。
西園寺は最初にアトリエに行った時に、西日がよく当たる所に絵が飾ってあるのが気になりました。
「絵が傷むのに何故?」
と思い、それは、その絵をそこに飾らないといけない理由があるからで、絵を外すと、その向こうに隠し部屋があったのです。
そして、そこには、東郷を突き落とした証拠のタッセルと、書き置きの部分だけ破られている古い日記も隠されていました。
その隠し部屋を知っている人物が犯人だと言います。
犯人は響子でした。
「証拠はあるの」
と、抵抗する響子に、
「証拠はこの絵です」
と西園寺はナイフを出し、その絵を切り裂きます。響子も刑事も驚き、慌てます。
しかし、その絵は西園寺が描いた贋作でした。
隠し部屋に入らなければ、西園寺が描いた贋作を持って来ることは出来ないということです。
「セーヌの暁光が売れたら、他の絵は、皆、贋作だと公表する」
と言う東郷を、響子は控え室の窓から突き落としたのでした。
そして、結婚60周年記念の絵が百合子に届きます。光弥が生前から用意していたのでした。
そして、今までのプレゼントの絵、4枚を合わせると真ん中にチューリップの絵が現れました。チューリップは光弥が初めて百合子に贈った花束でした。
プレゼントの絵を選んだのは《本物》だから、
「本物というのは伝わってくるんだ」
と生前の光弥の言葉でした。
そして、こちらは大川龍之介(古谷一行)の事務所です。大川は電話で誰かと話しています。「西園寺には釘を刺しといた。伊集院グループ全体に関わる問題だ。そろそろあの男が勘づいてもおかしくない。西園寺はまだ分かっていない」等々話していると、そこへ、スーツ姿の男がやって来ます。まだ顔は分かりません。
まとめと感想
贋作と思われたものが実は本物で、高い評価を受けた作品が贋作だった。芸術とは分からないものですね。
そして、今回、西園寺は、一晩で完璧な模写をしました。いったい何者なのでしょうか?
でも、キャンパスの裏の《西園寺》のサインには笑ってしまいました。
他にもベートーベンやカラヴァッチオのことも、勉強になりました。
チューリップも印象的でしたね。夫の妻に対する温かい愛情を感じましたね。
そして大川の前に現れた人物は、何者なのでしょうか?早く知りたいですね。