10月ハロウィンの季節。
店頭や街中で見られるのが、顔の模様が彫られたオレンジや黄色の大きなかぼちゃ。
今回は、ハロウィンでなぜ、かぼちゃが使われるのか?
由来や起源・意味などいろいろ調べてみましたので、ご紹介します。
ハロウィンの起源
ハロウィンの起源は、数千年前のアイルランド人の先祖古代ケルト民族の祭り・サムハイン祭といわれています。
サムハイン祭りとは、秋の収穫を祝い、悪霊を追い払う祭りのこと。
古代ケルト民族にとって、一年は昼の長い春と夏と、昼の短い秋と冬の二つの季節しかありませんでした。
この日に、新年と冬を迎える行事が行われ、その日の夜、死者の祭りをします。この祭りが、サムハイン祭りです。
そしてこの夜は、先祖の霊だけでなく、悪霊も現れて人を別世界へ連れて行くと人々は信じていたのです。
悪霊から身を守り、帰ってきた先祖の霊を家へ導くために、魔除けの力が込められた聖なる火を、夜が明けるまで松明(たいまつ)や暖炉などに灯していたと言われています。
ハロウィンではなぜかぼちゃ?元々の由来や意味は?
元々のハロウィンでは、かぼちゃではなくカブが使われていました。
ではなぜそれが、かぼちゃになったのか?
そもそもハロウィンは、スコットランドやアイルランドなどの、ヨーロッパに住んでいたケルト人のサムハイン祭が原型だと言われています。
ヨーロッパに住んでいたケルト人が、アメリカに渡ってきた際、ハロウィンという文化も一緒に持ち込まれました。
持ち込まれた野菜の中には数種類のかぼちゃがあったと言われています。
持ち込まれたかぼちゃは、アメリカの土地に適していたので、たくさん生産されるようになりました。(今ではアメリカを代表する野菜の一つと言われていますね。)
アメリカでは次第に、カブよりも、たくさん生産されるかぼちゃが使われるようになっていきます。
そしてアメリカで広がったかぼちゃが、キリスト教の広がりとともに世界中に広まっていったというわけです。
特に、色合いが良いオレンジ色や黄色のかぼちゃは見栄えもよく、扱いやすいことから、ヨーロッパでもかぼちゃのランタンが親しまれるようになり、今ではハロウィンと言えばかぼちゃというのが定着しました。
ハロウィンでなぜかぼちゃを使うの?起源や意味
ハロウィンでなぜかぼちゃを使うのか?
その起源は、魔除けの意味があると言われています。
その聖なる火を灯して魔除けとして作られたのが、かぼちゃのランタン。
その昔ハロウィーンの夜は、先祖の霊だけでなく、悪霊や魔女・幽霊や黒猫などに化けた死者が現れて、畑や作物を荒らしたり、人を別世界へ連れて行くと信じられていました。
そんな死者から身を守り、帰ってきた先祖の霊を家へ導くために、魔除けの力が込められた聖なる火を、夜が明けるまで松明(たいまつ)や暖炉などに灯していたと言われています。
そしてこの時、ケルト人はカブの中をくり抜いてランタン(ランプ)を作り、その中にも聖なる火を灯して魔除けとして飾っていました。
伝統的なカブで作った、ジャック・オウ・ランタン
聖なる火とは、悪霊や魔女・幽霊や黒猫などに化けた死者から身を守り、帰ってきた先祖の霊を家へ導くために魔除けの力が込められた火のことです。
ハロウィンのかぼちゃランタンの名前は?
ハロウィンの時期に見られるかぼちゃの中身をくり抜き、顔にしたランタンは、ジャック・オウ・ランタンと呼ばれています。
直訳すると、ジャックの提灯(ちょうちん)。
ジャックという人の名前がついた提灯(ちょうちん)なのですが、なぜ人の名前がつけられているのでしょうか?
ジャックという名前、海外では男性に使われる一般的な名前で、日本で言えば「一郎」とかになるのでしょうか?(古すぎっ^^;)
このジャックの提灯「ジャック・オウ・ランタン」には数多くの逸話があります。
それには、天国にも行けず、地獄にも行けずに、闇夜を永遠と迷い続ける事になった、ジャックという男の話が元になっています。
暗闇をさまよい歩くジャックが、あまりにも哀れだったので、それを見かねた悪魔が、地獄で燃えている火の塊を渡します。
ジャックは悪魔からもらったその火の塊をカブに入れて、ランタンの代わりにし、暗闇を一人で歩き続けている。
ジャック・オウ・ランタンの話の一節になりますが、ランタンの火は、ジャックに差し伸べられた、悪魔のやさしさだったように思えます。
それでは、「ジャック・オウ・ランタン」の話をご紹介します。
その昔、ヨーロッパのアイルランドという小さな島国にジャックという名前の男がいました。
ジャックはお酒が好きで、ケチで怠け者。口がうまくていつも人をだましてばかり。
このズル賢いジャックは、十字架を使って悪魔を罠(わな)に仕掛けます。
自分を地獄に落とさないと約束するまで、悪魔を罠の中に閉じ込めたのです。
悪魔はやむなく約束し、ジャックは死んでも地獄へ落ちない身となりました。
何年か経ち、ジャックは年をとって死んでしまいました。
死んだジャックが着いたのが、死者の門。
そこには、聖ペテロという死者を天国か地獄へ行くか見定める者がいます。
ここでもジャックは、得意の話術で聖ペテロをだまして生き返ったのです。
しかし、ジャックは生き返っても生前のまま。
お酒が好きで、ケチで怠け者。
口がうまくていつも人をだますことの繰り返しで、全く反省しようとはしません。
時間は流れ、再び死んで死者の門についたジャックは、聖ペテロから「お前は天国へ行くことも、地獄へ行くこと出来ない」と言われます。
ジャックは来た道をトボトボと戻りはじめましたが、その道はとても暗く、風がひどく吹いていました。
真っ暗で道がわかりません。
そんなジャックを見て哀れんだ悪魔は、地獄で燃えている火の塊をジャックに一つあげました。
ジャックは悪魔からもらったその火の塊をカブの中に入れてちょうちんを作り、そしてそのちょうちんを持ってこの世とあの世をさまようようになりました。
ジャックはそのちょうちんを持って、今でも暗闇を一人で歩き続けているのです。
これが行く当てもないジャックの旅の始まりで、「ジャックの提灯」と呼ばれる理由です。
オレンジ色や黄色でかわいいイメージのかぼちゃのちょうちん「ジャック・オウ・ランタン」ですが、こんな話があったとは・・・・。
火の塊をくれたやさしい悪魔。
読んでいて暗く恐ろしい内容の中で、悪魔のやさしさにほっとしたのは私だけでしょうか?
以上、今回は
- ハロウィンの起源
- ハロウィンではなぜかぼちゃ?元々の由来や意味は?
- ハロウィンのかぼちゃランタンの名前は?
についてご紹介しました。
ハロウィンでなぜかぼちゃが使われるようになったのか?
当たり前すぎて、気にもとめなかったことでも「由来や起源・意味や名前」など知ると、またひと味違ったハロウィンを楽しむことが出来るのではないでしょうか?
楽しく思い出に残るハロウィンが過ごせますように♪